さまざまなビジネスが日夜うまれている。それはデジタル分野だけでなく、アナログなものづくりの世界でも起こっている。このコラムでは、これまでの業界の常識を変え、世の中を変えようとする取り組みを紹介する。

ツタヤに最後に行ったのはいつですか?
カテゴリー:ビジネス

ぼくは、映画好きなので、毎週4回はツタヤに通っていました。が、きづけば最近まったくいってない。最後に行ったのは、もう2年前かもしれない。

2年前の10月というと。。。そう、ネットフリックスが日本に到来。これにあわせて、国内の動画サービスが一気に展開した月です。

ネットフリックス。ご存知の通り、定額制見放題(サブスクリプション)の動画配信サービスです。日本ではHULUが先行していたので、そちらのユーザーが多かったはずです。あるいはアマゾンもプライム会員には追加料金なしで動画配信サービスをしていますので、そちらで動画を見ている人も多かったのでないかと思います。

それよりも遅れて2015年、動画配信の黒船として、日本でもサービスがはじまりました。これにあわせて、各社ラインナップの拡充をはかりました。競争の結果、配信している映画の種類などは、まぁほかとあまり変わらないので、特筆することもないのですが。。。オリジナルコンテンツをバンバンと出しているわけです。それが面白い。

ぼくはなかなかドラマなどにはハマらないようにしているのですが、それは一度ハマると抜け出せないタチだからです。そんな意志の弱い人間にとって、ネットフリックスのドラマは強烈な展開で、ずるずると引っ張りまわします。
なんせドラマの制作費も、広告じゃなくて、ユーザーの料金からできあがっているので、えげつない金額がかかっています。目玉コンテンツの『ハウスオブカード』は1シーズンだけで制作費10億ドル。

会員が多くなればなるほど、巨額を投じられるわけです。
いや、巨額を投じるから会員が多くなる、というループを意識的に作り出しています。

それに内容。ブラックだったり、ドラマの途中で重要な人間が急にヌードになるわ、と思ったら急にゲイだったり、急に殺されたり。スポンサーがいる地上波では絶対に無理だと思います。それに、このコンテンツ。NHKが欲しがったのですが、結局内容がえげつなすぎて放映できなくてあきらめたとのこと。

先日、シリコンバレーにあるネットフリックス本社にお邪魔したとき、ハウスオブカードのエミー賞トロフィーを見せてもらいました。ドヤ感がすごかったです。

2017年5月現在で、全世界でのネットフリックスの会員は1億人を超えています。
ただ、それだとHULUにもやれないことはないわけです。月額課金で同じビジネスモデルですから。しかし、ネットフリックスの本当の恐ろしさは、コンテンツだけではありません。ネットワークの拡げ方です。

で、ネットフリックスがどうやって規模を爆発的に拡大したのかというと、、、それはまた別のお話で。

追伸:で、CMでも華々しくPRされているツタヤの新プラン。月額旧作DVD借り放題+動画見放題(といっても古いやつ)。これは、、、ぼくには必要ないです。苦笑。