さまざまなビジネスが日夜うまれている。それはデジタル分野だけでなく、アナログなものづくりの世界でも起こっている。このコラムでは、これまでの業界の常識を変え、世の中を変えようとする取り組みを紹介する。

粘着質なタッチポイントとはこういうこと
〜IMAXシアターの中毒性〜
カテゴリー:エンタメ、ビジネス

NETFLIX、Amazonプライムビデオ、HULU、、、この3つの動画サービスに加入しています。映画ビジネスを題材とすることも多いので、オリジナル作品を見たりしながら、またユーザーインターフェースを比較しながら、毎日アクセスしています。

そんな人より多く映画をみているぼくですが、わざわざ映画館に行くことが最近増えています。週1平均です。笑。とくに最近はここしか行ってません。。。

それが、国内唯一のIMAXレーザーを提供する109シネマズの大阪エキスポシティ、スクリーン11。

2015年12月のオープン以来、もう何度通ったことか。
ちなみにもっともすごかったのはこの映画でした。まさにこの劇場のためにあるという映画でしたね。巨大画面いっぱいに映し出される映像、どこを見てもその世界。もう、劇場は戦場と化しました。

IMAXのなにがすごいのかは体験してもらったほうが、百聞は一見になんとやらなのですが、わかりやすくというと、画面が超デカイのです。国内にIMAXは複数あれど、大阪エキスポシティのIMAXはその中でも世界最高峰のクオリティ。画面の大きさもさることながら、音響もえげつない。なにより画質が桁違いです。

IMAXの特徴としては、ほかにも画角のちがいなどあるので、マニアックな話はいくらでもできるのですが、今回注目したいのはそこではなく、映画ファンをとりこにするその手法です。

画面の大きさ、音質の良さ、といったスペックを誇張するだけでなく、映画開始前の演出がたまらないのです。それがカウントダウンムービー。これを見ることで観客は、さぁ映画に入るぞ、となるわけです。そしてみんなして体験を共有するという、ある種の一体感を生みます。これはたまりませんね。

ちなみに、その映像がこれ。

この画面を3Dでなおかつレーザーの明るい画像みると、最初はびっくりします。アドレナリンがとまりません。

さらにニクいのが、作品によってはその世界に最適化させたカウントダウンになること。
ぼくが見たときには、スパイダーマン:ホームカミングや、ブレードランナー2049では、作品にシンクロしながら、徐々に世界観に引き込んでいきます。これはもう、シビレました。

スパイダーマンバージョン

ブレードランナー2049バージョン

どうですか、これ。いやおうなしにワクワク感をあおってきます。

こうやって、映画に対する事前の「顧客接点=タッチポイント」をおさえてくるので、粘着性が高いのです。そのおかげもあり、土日のIMAXシアターはいつも満席です。スター・ウォーズやアベンジャーズなどの話題作ともなれば、予約解禁日にはネットがつながらなくなります。

これはもう、単純に「見る」という行為から、「体験する」という代表例です。IMAX自体が体験をウリにしています。

こういうところ、ものづくりやもの売りには参考にしてほしいですね。いきなり商品みせられても、なので。なにかそこにいたるまでの動線とか導入があってしかるべきですよね。

アップルがApple Storeで展開したい世界もこれではないでしょうか。
ハイエンドのアパレルブランドも店作りのタッチポイントを、世界観とシンクロさせますよね。決して、アリモノのハコに服を置くだけなんてやりませんから。

ということで、話題のVRがテーマの「レディプレイヤー1」は、遠方の方も是非一度、大阪万博のIMAXレーザーでみてください。IMAXの画面一派に映し出される映画は、「もはやグラスなしのVR」。どこをみても映画。世界に入り込みます。この世界から帰ってこれなくなるくらいでした。中毒性あります。

ということでゴールデンウィークはそんなことを考えながら、エンタメ三昧してみてはいかがでしょうか。
川上は週末、IMAXレーザーでアベンジャーズを体験してきますね。笑。